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床貼りと釘抜きと風鈴と

開催日時

2021.07.11(日)

9:00~12:00

古民家再生活性化プロジェクト! ~板についた?大工仕事!~

長く続く梅雨の中、この日だけピンポイントで天候に恵まれた古民家ワークショップ。11組20人の晴れ男晴れ女の親子が古民家に集いました。

【7月11日(日)ワークショップ・スケジュール】

9:00~12:00

  • 手洗い場の床板張り体験
  • 民家のお手入れ
    古釘の釘抜き
  • 子どもたちの大工体験
    風鈴づくり

今回、大人のミッションは手洗い場の床板張り

この古民家は「四つ間取り」といわれる伝統的な農家のつくりだそうで、中央の四つの居間の三方をぐるりと囲む縁側が特徴的。今回はその西の縁側の床板張りに挑戦です。

1枚目の床板張りは、柱による凸凹を考慮して真直ぐになるよう切れ込みを入れます。これが狂うときれいな平行にならず最後に悲惨な結果になってしまうとても大事な工程。
元棟梁の梅さんの指導のもと、少し慣れた感じの男性陣が一緒に取り組んでいきますがかなりの難度、それでもめげずに挑戦は続きます。

時間はかかりましたが1枚目は完成、なんとパーフェクトな仕上がりです!
そして高いテンションのまま2枚目へすぐに突入。
2枚目の当たりをつけ余分な部分を切り落とし、裏にボンドをつけたら1枚目にはめ込むように置き1枚目と2枚目の床材をぴったりと固定。
当て木を巧みに組み合わせ叩き込んでしっかり密着させる梅さんの技に全員感心。あとはフロア釘で固定しその勢いのまま3枚目に!
もうこの頃には1枚仕上がるたびに拍手と歓声があがるようになり、運動会で勝ったような達成感を久々に味わいました。

無数にある古釘の釘抜

そして、床板張りを精鋭に任せて、みんなで古釘の釘抜きをしました。
よく見るとこの古民家は柱のいたるところに大小さまざまな釘が残っています。どうやら壁にべニア板を使っていたそうで、それを剥がした跡だとか。たくさんの数がありましたがやっていると不思議と楽しくなってきてみんな夢中で釘抜してました。

子どもたちの大工体験は「風鈴づくり」!

そしてお楽しみの大工体験、今回は親子木工体験の新しいスタッフとして、認定こども園くすの木東原分園から“山下あやさん”も加わってくれました。
子どもたちも手慣れたもので、のこぎり、キリ、ヤスリと好きな道具を手に取って各自早速作業に集中!3人のスタッフも大忙しです。

隣の部屋では、自由すぎる子どもたちの発想で木製すべり台が完成していました!
工作に使う木を組み合わせて斜めに立てかけ、オリジナルのやじろべえを滑らせての競争です。スピードだけでなく最後までいかにきれいに滑走するかを極めていました。
大人にはできない自由な発想にお手上げです。

そうこうしてるうちにあっという間に時間は過ぎて、みんな個性的な風鈴が出来上がってました。

お知らせ

前回の6月6日の古民家ワークショップの内容が掲載された町内会広報誌を
プロジェクトの仕掛け人天満さんからいただきました。

大変読みやすく整理された文章なので、以下ここで再録させていただきます。

「築約120年の古民家で、再生・活用のプロジェクトがスタート」
9丁目のこの家屋は、空き家の状態が長く続いて柱や梁の傾きもひどくなり、利用するには大がかりな修理が必要な状態になっていました。昨年、「未来型子育てプロジェクト」という子育て支援や地域活動を行う団体によって、この民家を古くて新しい魅力的な地域の活動拠点として再生させる企画が立ち上がりました。
建築の専門家が調査したところ、明治後期以前に建てられた四つ間取りというタイプの伝統的な農家であることが分かり、構造補強工事をすれば使用できることが判明しました。そこで広島市の「元気なまちづくりプロジェクト地域活動支援事業」を利用して耐震補強工事を行い、今年の5月から地域の住民を交えた活動を始めています。主な活動内容は二つあり、ひとつは補助事業で構造補強工事しかできなかった家屋において、壁や床といった利用者が直接触れる部分の工事を、プロジェクトに賛同する市民の力によってDIYで仕上げていくもので、近隣の大工経験者や建築家の助けを得ながら、みんなで一緒に行っています。もうひとつは、仕上がった日本家屋で工作のワークショップといった子どもたちと大人が一緒に楽しみながら交流できる活動で、近隣の認定こども園くすの木の保育士たちが主体となってすすめています。
コロナ禍で希薄になってしまった地域や多世代間の交流ですが、アフターコロナにおいては再び魅力ある地域コミュニティができ、子どもたちがいきいきと育つ環境をつくることを目指しています。
第2回目となった6月6日(日)の活動では、台所の杉床板張りのDIY作業、縁側のガラス戸磨きが行われ、親子連れと近隣の大人たちが一生懸命にあせをかいていました。また、古い納屋に仕舞い込まれていた古道具が庭に広げられ、大人たちが懐かしむ昔話に子どもたちが興味津々で聞いていました。

少しづつ少しづつ形になっていく古民家を見ながら、5年後10年後もまだみんなで集まってワイワイと増改築をしてるかもと話していると、誰かが子どもたちをみながら「その時はこの子たちが棟梁になってやってるかもね」と言いました。

そんなサグラダ・ファミリアならぬ西原ファミリアを夢見て、次回は8月8日の予定です。

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